BLACK MAGIC(士郎正宗)

今更ながら、ようやくシロマサの源流にたどり着きましたー☆
アップルシード」「攻殻機動隊」がSFを、「オリオン」が魔法という概念をストイックに追求した作品であると思うんですけど、この「BLACK MAGIC」は、その「SF」の部分の駆け出しといった感じ☆で、足りないところを、「魔法」や「超能力」的存在で補っているような感じかなーと☆根っこの世界設定は、やはり「アップルシード」ですね、これは…☆
アップルシード」、つまり商業デビュー以降のシロマサ作品って、一つ一つの丁寧な積み重ねによる重厚な世界構築、そんなストイックさが最大の特徴だと思うんですが、本作品って、作風がかなり緩いように思います★「アップルシード」以降の「ここまでやるか」的描き込みは、ここでは見られませんし、難解な用語を容赦なく使ってまで細かく設定を組み上げていく話作りも、ここではなし★ゆえに、話、絵共に情報量は少なめです★
逆に言えば、他のシロマサ作品と比べて、圧倒的に分かりやすい☆それに、デビュー後と比べちゃったら確かに青さもあるでしょうけど、同人という場所の中でこれだけの作品が生み出されたというのは、今の時代においても驚異に値します☆もしかしたら、士郎正宗を読み始めるのは、この本からが正しいあり方なのかもしれませんね☆